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まちなかの本の森 

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「エンドレス・ワルツ」と、ある女の生き様

9月から、8月30日に亡くなった作家で詩人の稲葉真弓さんの追悼特集をやっています。
恥ずかしながら、稲葉さんの小説はほとんど読んだことがなかったのですが、
受賞歴、著作などを調べていくうちに驚くような発見がありました!

ご存知の方には何も新鮮味のない話なので申し訳ないのですが、
稲葉さんの1992年の著作『エンドレス・ワルツ』が、
女優で作家の鈴木いづみとサックス奏者阿部薫の愛憎の世界を描いた実名小説
というではありませんか!!!!
しかもこの小説は、広田玲央名(「だいじょうぶ・マイフレンド」の!)と
町田町蔵(あの作家の町田康!)主演で、
阿部薫と生前交流のあった若松孝二監督によって映画化されていたのです!
(すいません、驚きすぎですね…)

なぜこんなにも驚いているかというと、鈴木いづみと阿部薫の二人は、伝説のパンクバンド、
セックスピストルズのシド&ナンシーにも例えられ、その破滅的、狂気に満ちた関係は
まさに(私個人的に)70年代という時代を現した激烈なもので、
「女とはどのような存在か」を問い、
「70年代に何が起こっていたのか」を感じ取れる存在だからなのです。

しかも今回、図書室でもご紹介している鈴木いづみのコレクションは、
アラーキーこと荒木経惟氏が撮影した、いづみ本人のポートレートが装丁を飾っていて、
そのグラマラスで妖しく、かつ人を全く寄せ付けないような孤独や哀しさというものを体現している
素晴らしい写真なのです。


「わたしは男でも女でもないし、性なんかいらないし、ひとりで遠くにいきたいのだ」
 

「速度が問題なのだ。人生の絶対量は、はじめから決まっているという気がする。
細く長くか太く短くか、いずれにしても使いきってしまえば死ぬよりほかにない。」


これまで鈴木いづみの散文しか読んだことはなかったのですが、
これを機に鈴木いづみコレクションを皆さんにご紹介しつつ(私個人は小説も制覇し)、
また稲葉真弓という、亡くなってから初めて出会う新しい作家の作品を楽しんでみたいと思います。
みなさんも、ぜひ一度足を運んでみてください。(K)
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