まちなかの本の森 

「男らしさ」と、再び「逃げ恥」!


「男らしさ」「男性学」といった“男性の生き方”を問う書籍や記事を
以前より、目にするようになりましたが、みなさんの周りではどうですか?

そこで、ここ最近の “男性の生き方”を語る書籍のタイトルをずらっと並べてみました。

「男がつらいよ」
「男という名の絶望」
「男子問題の時代?」
「男性問題から見る現代日本社会」
「とまどう男たち」
「不自由な男たち」
「「居場所」のない男、「時間」がない女」

何とも切ないネガティブワードのオンパレードです…。
そしてそこには男性の苦しさと同時に
個々の悩みがあることに気づかされます。

子育て中のパパが、仕事と家庭のバランスに悩む声、
長時間労働を受け入れざるを得ない人、
人間関係に悩み、出口が見つけだせない人
いろいろな年代の男性の生き方、働き方があり、そこには「男らしさ」といった
「ジェンダー」が深く関わっていることを教えてくれます。

ところで先日、このブログでもご紹介したドラマ&コミック「逃げ恥」で
主人公の津崎平匡さん演じる星野源さんが、ラジオでこんなことを話していたそうです。
とっても感激したので、ご紹介します。

第7話のラストで、みくり(女性)と津崎(男性)の距離がぐっと縮まり、
みくりから“深い関係になってもいい”と告白された津崎が、
「無理です」と逃げてしまうというシーン。
これに対し、視聴者から「男だったらこういうとき逃げちゃダメだ」との声が
たくさん寄せられたそうです。

それに対し星野さんは、
「それは『男ならこうすべき、女だったらこうあるべし』という
性別によるレッテル貼りであるし、この物語の登場人物たちは
そういうレッテル貼りにこそ苦しめられているのではないか」と指摘したそうです。
平匡さん、いや、星野さん、よく言ってくれました!!ありがとう!!

男性が男性ゆえ決めつけられて窮屈な思いや生きづらさを感じていることが
よく分かるお話だと思います。
そして、ネガティブに語られる “男性の生き方”も、
実は個々の問題と言うより、性別のイメージと社会の在り方が
密接に関わっていることを示しているなと思います。

上記でご紹介した書籍は、男性の「辛い」「しんどい」気持ちを
否定しないものばかり。むしろ、生き方を縛っている背景を説明し、
少し楽にさせてくれるものばかりです。
男性にも、もちろん女性も、ぜひ読んでみてほしいです。
ウィングス京都 図書情報室でお待ちしています。

「当たり前」を違う視点で見てみると…


みなさん、“女性史”という言葉、聞いたことがありますか?
先日、お亡くなりになった中世女性史研究の先駆者
脇田晴子さんはこう言っています。

「女性史の研究は、現代の女性の低い地位に鑑みて、
原始時代における男女平等社会や、歴史上の女性の地位の高さや力を、
顕彰(明らかにする)しようとする立場から
始まったといっても過言ではない」

例えば、「母性」というのは、”本来、女性に備わっている付加価値、
付加責任”と考えられている言葉。
しかし脇田さんは、「母性はかくあるべし」という建前が
時の支配権力によってどのように作られ
時代によってどのように変遷したのかを
文献史学、民俗学、文化人類学、考古学などの幅広い視角から
分析してこられました。

通説として流布している「当たり前」が「当たり前」ではない、
女性という視点からみた歴史研究の中で、それを示してきた脇田晴子さん。
「母性」だけではなく、「家族」の在り方、「家を守る」という概念も
時代によってさまざまに変わっていくことを教えてくれます。

そして脇田さんのその幅広い研究に通底しているのは、
何より、「過去を知ることで、未来への展望を持つため」という視点。
図書カウンター近くで特集をしています。ぜひご一読を!

DV 今こそ、男性の声を!


DV(ドメスティック・バイオレンス)という言葉。
毎日、耳にしない日がないほど、
ニュースやテレビで頻繁に伝えられていますよね。

その一方で、被害に合った女性たちに向かって
「どうして逃げられなかったの?」
「助けを呼んだらよかったのに…」
こんな言葉が投げかけられるたび
DVについて正しい知識、情報がもっと広がって欲しいと思います。

ウィングス京都では、毎年11月にDVの理解や根絶に向けて
パープルリボンをシンボルに“女性に対する暴力をなくしたい”と
さまざまな取り組みを行っていて、
図書情報室でも、DV理解に役立つ資料の紹介をしています。例えば、

●DVってどんなことを指すの? 
●親が子どもの前で配偶者に暴力を振るう「面前DV」ってどんなこと?
●DVをめぐる法律は今、どうなっているの?

●こころのDV=モラル・ハラスメントについて
●中学生、高校生に知ってもらいたい「デートDV」
●DV被害者への理解と支援にはどんなことが必要?

●DVとストーカーの関係
●DV加害者への試み
など、ブックリストもお配りしているのでぜひ利用してください。

今年は、新たに「リベンジポルノ」や「男性の非暴力宣言」の資料も
置いています。特に、この「男性の非暴力宣言」は要注目です!
「男性は暴力をふるう」、こんな風に一括りにされて言われるなんて
心外だ!という方もきっと多いはず。
その気持ちをぜひ、声に出して、同じ気持ちの方と共有してください。
ホワイトリボンが、その目印です!

“伊藤さん”と料理


現在公開中の映画『お父さんと伊藤さん』、もうご覧になりましたか?
20歳年上の恋人、伊藤さんと暮らす34歳の彩(あや)のところに、
74歳の父親が転がり込んできて、奇妙な同居生活が始まる、というお話。
原作で読んだのですが、不思議な設定ではあるけれど、
“家族”ゆえの独特の距離感がうまく出ているなあと感じました。

その3人の生活の中でも、特にいいなと思ったのが
伊藤さんが、こだわりも力みもなくフツーに家事をしているところ。
この年代の人ではちょっと珍しいかもと、新鮮にうつりました。

そこで、そんな“いい感じ”の伊藤さんに近づくべく(?)
ウィングス京都で開催予定の
「男性がはじめてつくる おいしいごはんづくり講座」に合わせて、
図書情報室では、11月から「男と料理」特集をします!

初めて料理を作るときは、誰でも構えてしまうもの。
料理特有の用語がいろいろ出てきた日には何から手を付けたらよいのか迷ってしまい
一気にやる気もそがれてしまいます。

でも、出来上がった料理の写真を見た時、おいしそうだなと思った時が取り組みどきかも。
丁寧な手順が載っているテキストを手掛かりにチェレンジしてみましょう!

少し作り慣れてくると、今日は何を食べたいか、自分の身体や体調に合わせてみたり
あり合わせで作れるようになると無駄なく買い物ができたりと良いこと尽くめ。
自分で食べてもおいしいし、人に振る舞ってみるとまた違う喜びもあると思います。

そうそう、お弁当づくりもなかなか面白いと思います。
お弁当箱という「カタチ」から入っても楽しいですし、彩りを考えて詰めていき、
きっちりはまったときの気持ち良さもあったりします。

もちろんご紹介している料理本は、老若男女問わず、ご利用いただけます。
ぜひ活用してみてください。お待ちしています!
小説『伊藤さんとお父さん』(中澤日菜子著)も貸出できますよ!


「逃げ恥」、読みにきて!!!


明日、10月18日火曜日がいよいよ第2回放送のドラマ「逃げ恥」。
原作は海野つなみさんのコミック『逃げるは恥だが役に立つ』!
みなさーん、見てますか?

大学院を出るも就職難で派遣社員になった25歳女子、森山みくりが、
家事代行サービスの仕事を始めたところ、その雇い主である津崎と
契約結婚という形の「就職」をすることになり、しかもそれは二人だけの秘密、
さてその「契約結婚」はどうなる?っていうお話です。
結婚って何? 仕事って何? と考えずにはいられない方には必見です!

そして主人公みくり演じるのは、ガッキー(新垣結衣さん)、
津崎演じるのが星野源さん! ドラマのエンディングのダンスも
カッコよく、かつかわいいので最後までほんと楽しめますよ。

すでにコミックで読んで、筋はある程度知っている図書室スタッフも
ドラマの配役もなかなかくすぐるものがあり
とても楽しみにしています。(脇役に古田新太さん、藤井隆さんなどなど)

そして実は、ウィングス京都の図書情報室も「逃げ恥」、置いているんです!
この1週間、めきめき閲覧者が増えてきておりますが
まだまだみなさんのお越しを待っていますよ!
京都市内在住、京都市内に通勤通学で通ってらっしゃる方、高校生以上なら
利用者カードを作って、閲覧することができます。
ぜひ立ち寄ってくださいね。